『原付免許で普通自動二輪運転も可能に、新基準法改正導入へ』 !! (*^―^*)b

ここ最近、道路交通法の改正が目立って多く成ってきた。その中で今回特筆すべき話題と言えば、言わば自動二輪車＝オートバイに関する事である。警察庁が昨年の暮れに中る12月21日 「二輪車車両区分見直しに関する有識者検討会」の報告書を公表した。それに因ると、最高出力を50ccクラスと同等まで制限した125cc以下の車両を、現行の原付に代わり「新基準原付」として運転可能に成ると言うのだ。二輪車の車両区分の見直しについて検討会が実施された背景には、50cc以下の新型モデルが各メーカーから開発または販売されなくなって来ている影響が大きいと言う。これは、令和07(2025)年11月以降に製作される50cc以下で設計最高速度が時速50kmを超える原付に対し、新たな排ガス規制が適用される事こと梨で、この条件をクリアするための開発ハードルが高く成り過ぎたため、各メーカーが開発・生産を諦めかけている事に起因している。日本自動車工業会(jama)の調べによると、令和04(2022)年03月末時点の全国での二輪車保有台数は約1031万台で、そのうち50cc以下が約449万台と、全体の43.5％を占めている。この数字からも、原付一種は日本全国の幅広い年齢層に手軽な移動手段として必要とされている事は容易に想像する事が出来るが、これだけのユーザーが将来的に新モデルを購入出来なくなると、日常生活に支障が出る人が増えてしまう恐れがあると言う。そこで、これらの問題を解決するため、有識者による検討会が令和05(2023)年に3度開催され、検討会では「最高出力を4kW以下に制御した125ccクラスのバイクを、安全性と運転性等について50ccクラスと同等と評価出来るか」を重点に議論が重ねられ、習熟運転者と一般運転者による試乗会での走行評価も実施した。その結果、最高出力を制限した125cc以下のバイクは“条件付き”で原付免許で運転可能とする事が適当と結論付けられたと言う。この最高出力を4kWに制御した125cc以下のバイクは「新基準原付」とされているが、この車両を扱うには次記の条件が必要となる（1）最高出力を制御する機構が不正に改造されないよう、汎用の工具では出力制御部のカバーを外せない構造にしたり、電子制御との組み合わせと要った防止措置を講ずる。（2）完成車状態でも最高出力が測定出来る様に関係団体で検討を行う（3）小型自動二輪車との区別が付く様に外見を工夫する（4）出力を制御していない小型自動二輪車までも原付免許で運転出来ると誤解されない様、周知に努める。“外見の工夫”については、ナンバープレートを現行原付の区分と同様に「白色」とし、小型二輪車などと区別する事になる。最高出力を50ccクラスと同等まで抑えた125cc以下のバイクの安全性や運転性、乗り心地はどの様なものなのか？。習熟運転者や一般参加者による試乗会での走行評価について確認した処。習熟運転者からは、免許の実技試験を担当する技能試験官12名が、現行原付(ベンリィ･ギア･タクト・C50)と、新基準原付 (出力を制御したPCX･リード125･Ｃ110･Vision110･CB125R)、現行小型二輪(リード125･CB125R･C110)の比較走行を運転免許試験場内で実施。コース内の発進・停止から坂道走行、スラローム、引き起こし、押し歩きといった項目に対し「3」を“原付と同等”とした5段階で評価した。その結果、技能試験官12名のアンケート調査では、新基準原付は現行原付と「ほぼ同等」という結論が出て、特に走行中は新基準原付の方が車体が大きい分、安定性が増すという意見が多い印象だ。但し、各モデルに多少の差異はあるものの、全体的に新基準原付はトルクが薄く、発進時(特に坂道)にフラ付き易さを感じたり、ブレーキ制動が効き過ぎると言う指摘をする声も挙がっている。このあたりはメーカーの調整次第で印象が変わりそうだ。また一般参加者からは一般原動機付自転車を運転出来る免許保有者21名で走行評価を実施した。内訳は女性12名、男性9名で年齢は21～72歳まで、身長は150～177cmまでとバラ付きを持たせ、21名のうち16名はバイクの運転が未経験だという。こちらは前者とはコースや評価項目が異なるが、習熟運転者と同様に5段階評価で原付と新基準原付の比較が行われた。21名の一般参加者のアンケート調査では、現行原付と「同等」もしくは「原付よりも運転操作が少し容易」という結果となった。また、転倒やパイロンへの接触等の安全に関わる問題は生じなかったという。纏めてみると、習熟運転者と一般参加者の両者の総評としては、「経験を問わず新基準原付は原付と同等以上に運転しやすい」という事に成った。最後に、この新基準原付が新しく加わる事でのメリットとデメリットについて考えて見ると、まずメリットとしては、メーカーの開発ハードルが下がる事で、新モデルの開発・市販化が期待出来る。特に原付ユーザーの選択肢が増える事は良い事だろう。また、車両サイズや車重が増す事で、走行中の安定性が向上する点もメリットと成る。但し、発進時(坂道含む)のフラ付きや、狭所での取り回しに、引き起こし難さと言った短所も含まれるため、サイズや車重の増加による評価には個人差がありそうだと言える。次にデメリットだが、車両ベースが125ccクラスである場合、50ccクラスよりも高価になる可能性が非常に高いため、“原付が20万円以内で買えない”という状況が想像出来る。また、新基準原付が新区分に加わると、更にルールが複雑に成る印象だ。単純に125ccのバイクに原付免許で乗れるものと勘違いしたり、二人乗りしてしまう人も現れる事だろう。この辺りの課題をどの様に解決するのかにも注目して行きたい処である。因みに警察庁では今後ともパブリックコメントを募集し、来る令和07(2025)年11月の新しい排ガス規制が原付に適用されるまでに法改正を目指すと言う。現行の道路交通法の範囲内で、これまで定義付けられてきた自動二輪関係に於ける関連法令。しかし危機的状況と言われている地球温暖化に対処するため、以前から叫ばれている脱酸素＝カーボン･ニュートラルの対策一環でもあるが、これに付随して原付と中型二輪に於ける定義付けランクの見直し＝規制緩和もある様だ。今後、警察庁が更に全国民の幅広い意見を広く求めながら集約して進めて行くと言う、新しい自動二輪運転に関する法令定義。自動二輪愛好者に取っては、今後の状況を細かく見届けて置く必要性があると言えそうだ。

(習熟運転者を対象とした走行評価について、現行原付(4車種)、新基準原付(5車種)、現行小型二輪(3車種)の計12車種で実施。何れもホンダの車輛となる。)

(一般参加者での走行評価実験で使用された車輛。習熟運転者と比べ、CB125Rがリストから外れている。)

(試乗会参加者の一般情報。)

(一般参加者による試乗会の感想。評価4とは、新基準原付の方が運転操作が【1.容易】、【2.少し容易】、【3.原付と同等】、【4.少し困難】、【5.困難】のうちの「少し困難」を指す。)

(新基準原付の加速性能について。最高出力を4kWに制御した場合の新基準原付の加速度（理論値）は現行原付とほぼ同程度になる。資料提供＝警察庁)

(総排気量が125cc以下でありながら、最高出力を4kW以下に制御する事で、小型二輪とは別に、原付一種と同等の「新基準原付」区分が設けられる。)

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JG7MER / Ackee