『固定電話アナログ回線、サービス終了へ』 !! (´⊙ω⊙`)
ここの処、携帯電話等の普及に押されて、衰退気味の固定電話。嘗ては自宅に必ず最低は1回線は存在し、それに付随してFAX回線機能も有して来た。言わば昔の創生期から黒電話時代を経て、現在に至って来ている言わば電話の代表格であり、国内の電話回線の基本ベースとして、戦前戦中戦後の時代を経て、今日の日本の生活様式の根源を支えてきた。固定電話とは、基地局の中継交換機を電話線で結んだ通信回路を使用する電話の事で、電話加入権と呼ばれる「施設設置負担金」を支払う必要があり、アナログ電話を使用する際に必要な権利として39,600円もの高額な費用が契約時に必要になる事や、距離に応じて通話料金が設定されている事等のデメリットが多数存在していた。しかも固定電話回線には、アナログ信号という連続した波形を描く電気信号が銅線によって伝わっていく従来方式のアナログ回線の他に、今の0と1のみで構成されたデジタル信号に変換された情報が銅線に流れる「ISDN回線(デジタル回線)」の2種類が存在している。しかしそれと並行して現在の主流は、インターネット回線を利用して通話を行なう「IP電話」が主流に摂って替わりつつある。しかも「IP電話」の場合「施設設置負担金」を購入する必要がない上に、通話料金も全国何処に掛けても一律の料金で通話が出来る他、長距離の通話も高品質な環境下でコミュニケーションを図る事が出来るというサービスがある。その創生期から長年使用されて来たアナログ回線ではあるが、2年後の令和06(2024)年01月にアナログ回線(ISDN回線)から、「IP網」と言う「ネットワークを利用した信号交換機の設備」に移行するため、アナログ回線自体の廃止が決定された様だ。先日NTT東日本・西日本両社が発表した情報によると、事の発端は、昨年の令和04(2022)年07月時点で、アナログ回線では「公衆交換電話網」と呼ばれる「固定電話の信号交換機」が用いられているものの、設備の老朽化等に因り、2年後の令和07(2025)年頃には、アナログ回線施設等維持管理の限界を迎えると予測された事だ。つまり創生期から長年アナログ回線で使用している交換設備自体の老朽化が挙げられる他、「モバイルやブロードバンドの普及・多様化により、固定電話(アナログ回線)の加入者が年々減少傾向にあり、以前よりも需要が減って来ていたと言う。数十年も前から、街中に嘗てはあった公衆電話ボックス自体も昨今は余り見掛けなくなり、況してや使い方さえも知らない世代も多い中、必然的な自然淘汰の流れと言っても過言ではなさそうだ。但し、ここで誤解をしないで頂きたいのは、今回のアナログ回線の廃止は、NTT東日本・西日本の両電話局内のアナログ回線の設備をIP網の設備に移行するものであるため、アナログ電話のサービス自体は令和06(2024)年01月以降も引き続き利用し続ける事が出来るものの、現在提供されているアナログ回線の全てのサービスが廃止後も利用出来るという訳ではない。昨年の07月12日時点のNTT東日本・西日本が公表している情報に因ると、下記の通り、令和06(2024)年01月以降、以下の各+種サービスの提供が終了される予定になっている。
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■ INSネット
■ ビル電話
■ 着信用電話
■ 有線放送電話接続電話
■ 短縮ダイヤル
■ ナンバー・アナウンス
■ 支店代行電話
■ でんわばん
■ キャッチホン・ディスプレイ
■ 発着信専用機能
■ トーキー案内
■ 二重番号
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これらの上記で掲げたこの発表以外にも、現在は終了する予定に入っていない各オプションサービスで、今後も「需要の低下」等を理由に該当していないサービスやサポートの提供が終了になる可能性も十分に考えられるため、現在アナログ回線の各サービスを利用しており廃止後以降も継続を考えている方は、NTT東日本・西日本が通知する案内をよく確認して置く必要がありそうだ。因みに昨年、令和04(2022)年07月時点でサービス提供の終了対象になっている「INSネット」は、「別のサービスへの移行が間に合わないお客様に対して、令和09(2027)年頃まで一定期間提供を継続する」事を目的に、「切替え後のINSネット上のデータ通信」という対策が講じられているとの事だ。「切替え後のINSネット上のデータ通信」とは、「提供終了後「通話モード」のみ引き続き利用出来る」という対応案になっているため、提供終了までに別のサービス等への移行が間に合わなかった事業者は、一定期間同サービスの「通話モード」を利用することが可能との事だ。とは言え、上記の対応案を利用する場合、データの処理時間が増加する等のリスクが生じる可能性もある事から、INSネットを利用している利用者は、出来るだけ令和06(2024)年01月までに別のサービスに移行する様に対策を施して欲しいとの事だ。明治23(1890)年12月16日の電話の創生期から134年目。創生期時代から回転式ハンドル、黒電話ダイヤル式、トーンダイヤル式等を経て1世紀以上に渡って君臨し続けてきた、アナログ回線仕様の電話もまもなく静かにその役目を終えようとしている。 (´⊙ω⊙`)
(戦後の高度経済成長期を支えかつ、各家庭に必ず1台はあった、ダイヤル式の固定黒電話。)
(固定電話の加入者率を平成21(2009)年を100とした場合、平成31・令和元(2019)年度末に於ける固定電話の普及率は、右肩下がりの下降線を辿り、ここ10年間に於ける固定電話の所有率は、6割減の42%強。逆に移動電話は右肩上がり6割増の60強%。明らかに明暗がクッキリとしている。)
(アナログ回線時によく見られていた、電話回線設備工事。この光景にもいよいよ新たなる変化が出て来るのか…。)
(これまで、発信者側と受信者側の電話に繋げていた交換機を接続する中継交換機で、音声データを伝送していたが、今後は従来のケーブルをそのまま使用しながら、発信者側と受信側の電話はIP網で接続され、中継ルーターでデータの送受信が行われる事になる。NTT側の工事により、アナログ回線からIP網に切り替わるため、固定電話がIP電話化される。)
(事業所関係の固定電話は、既にそれに対応した措置が取られているため、現場の混乱はそれほど起きない様だが、現在の固定電話システムで今後、付帯オプションに因ってサービス終了となるのも出て来る。固定電話契約時の約款等があれば今一度、確認して置いた方がベストと言えそうだ。)
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JG7MER / Ackee
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